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まっつのブログって名前、氾濫しすぎだろ!

いまだ「男の子」を抜け出せない大学生のブログ。

苦手

「服を店で見て買う、ってことが苦手なんだよね」

 

「苦手?」

 

「うん。『苦手』っていうより、『怖い』って言ったほうが正しいかなー」

 

「なんでなんだろうね」

 

「理由はたくさんあるんだよね〜。なんかさぁ、「店に入ったからには何かしら買わなければならない」って思っちゃったりするのよ。買わなかったらどうなるんだろう、取って食われはしないかって冗談でなく思う」

 

「考えすぎだと思うけど」

 

「君はそんな気持ちになったことない?」

 

「どうかな…あったような気もするけど、もう覚えてない」

 

興味なんてないはずなのに興味のあるフリをして話しかけてくる店員への苛立ちと申し訳なさ、話しかけられている自分の惨めさ、話しかけられなければオーダーを伝えられない行動力と知識の無さから来る恥ずかしさ。そして先ほど挙げたように、これらすべてを周りに見透かされているという怖さ。誇張ではなく、服屋に入ると目の裏に赤と黒のマーブル模様が浮かぶ。それは店の中にいる客の数が少なければ少ないほど鮮明になる。初めて自慰をしたときの罪悪感に似た色。

 

「自意識過剰なんですよええ」

 

「なんならこれも自意識の垂れ流しなんだ、ってのも覚えておいてね」

 

「うん、わかってる」