FONTAINES D.C.『Dogrel』

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インテリぶってはいない、が


 アイルランドはダブリンの音楽学校で出会った5人のバンドによる1stフルアルバム。

 


 同郷でポストパンクというとGirl Bandを想起せずにはいられないし、北欧全体まで視野を広げればそこにIceageも入ってくるが、ここにきて彼らが蒔いた種が芽吹き始めているのだろうか。音楽学校の学生であるらしいから各人ともに知識は多かろうが、この作品に感じるのは凝り固まった理屈よりもむしろ、無防備とも取れる無邪気さだ。調子っぱずれのヴォーカル、甲高いギター、厚みのないアンサンブルからは思いきりJoy DivisionGang of Fourの影響を感じさせる。ミックスこそ現代的だが、サウンドそのものに耳を向けると「80年代のバンド」と 言われても納得ができそうだ。
 低音がなんだサブベースがなんだと叫ばれるこのご時世にポストパンクを取り入れ、バンド名にもダブリンの名を冠してみせる。つまり、彼らにとっては半径5m以内こそ世界なのだ。ロックバンドがそんな姿勢で作品をリリースすること自体、今となっては賞賛すべきトピックかもしれない。ただ個人的にはオリジナリティの面で食い足りなさを感じてしまった。もっと行けんでしょ。