Circa Waves『What's It Like Over There?』

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「ロック」というより「気持ち良いやつ」

 


 イギリス・リヴァプールで結成された4人組ロックバンドによる、2年1ヶ月ぶり3枚目のフルアルバム。 

 


 アートワークからしてサーフだった1st、よりヘヴィな音作りを志向した2ndと、1枚聴いて全容を把握できる類のバンドでないことはすでに証明された彼ら。今作でもやはりと言うべきか、変化を見せています。Alan Moulderがプロデュースのためか、前作と同様リフの重さで引っ張る楽曲はいくつもあります。バンドアンサンブルも強固なものとして確かに存在しています。しかしそれよりも惹きつけられるのはピアノやクラップなどバンド以外の音。前述した要素がいくつも溶け合うM3は本作の白眉でしょう。
 ここで気にしたいのが、今作は特定のジャンルで呼ぶのが難しいということ。強いて言うならジャズやゴスペルといったところでしょうが、あくまでロックバンドの形態は維持したまま。日本にも同様の方法論を用いるバンドは数多くいますがこちらはあまり「ロックバンド」にこだわっていない様子で、とうとう「ポップミュージック」としか形容しえない領域に入ってきたな、とワクワクしています。