Ivy to Fraudulent Game『完全が無い』

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姿勢としてのシューゲイザー

 

 

 群馬県にて結成された4人組バンドによる、1年9ヶ月ぶり2枚目のフルアルバム。


 「ゼロ年代邦楽だ!」時折顔を出す(恐らく同年代の)J-POPラヴァーの存在に思わずワクワクさせられました。2018年から寺口宣明(Vo,Gt)が作詞作曲に参加したのを機に、その要素が色濃くなったかなと。岩肌を削るようなベースのM5にはポルノグラフィティ “渦” が、サビ終わりのコーラスが彼ら史上最高の陽気さを担保するM9からはORANGE RANGE “UN ROCK STAR” がフラッシュバックするよう。『完全が無い』というタイトルに相応しく、いい意味で完成されていない歪さが生まれたと思います。
 これまでのポストロック、My Bloody Valentine的な要素がポップさに押されている面はあるかもしれません。しかし、例えば闇の中の煌めきや諦観を経た先の希望。もしくは、生きることは空虚であるからこそ真摯でいることに価値がある、という一貫させてきた歌詞のテーマ。これらの相反するモチーフはこれまでよりくっきりと立ち現れています。サウンドこそ開かれているものの、私はこの作品を「アティチュードとして正しくシューゲイザー」だと感じました。