KREVA『AFTERMIXTAPE』

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カテゴライズされて自由になる好例

 

 

 KICK THE CAN CREWのMCでもあるラッパーの、オリジナルフルアルバムとしては2年7ヶ月ぶり9枚目の作品。


 昨年 “存在感” で〈決定打が出ていない気がした〉と打ち明けたKREVA。そうした背景もあってか、近年の彼からはフレッシュでい続けるための方法を模索している様子が感じ取れました。もちろん本人がどの程度意識したかは定かでないですが、本作の自由さを思うとそう感じずにはいられません。良くも悪くもJ-POPらしさが前に出ていたこれまでの作品より格段に自由。これも「フルアルバム」でなく「ミックステープ」としての立ち位置ゆえでしょうか。
 例えばM5。うねるシンセベースと倍のリズムで不満をぶちまけるスタイルはSkepta “Shutdown” のようですし、民族楽器らしい音が使われているのもトラップ以降な感じです。現行ラップシーンやグライムの匂いが随所に立ち現れており、グローバルな視点から見てとても今っぽい。肩の力を抜いた結果として新境地に到達し最大火力も見せつけた、表現者として理想的な1枚でしょう。個人的には最高傑作だと思います。私も本を出版した身、〈お前とオレとじゃレベルが別〉って言われないように頑張らないとですね。